”4輪アライメント”という言葉を聞いたことがありますか？これはタイヤの向きのことで、車を安全に乗る上で重要な意味を持ちます。ミリ単位の話になるので、見た目ではなかなか分かりづらいのですが、この4輪アライメントが正しくないまま乗っていると車に様々な影響が出てきます。
この記事では4輪アライメントの重要性、その調整時期についてお話しします。知っておいて損はない話なので、ぜひ最後まで読んでください。
1. 4輪アライメントとは
4輪アライメントとは、車の車体に対してのタイヤの向きのことで、4つのタイヤが正しい位置と角度に取り付けられているかを表します。タイヤが正しい位置につけられていないと、まっすぐ走ることができなかったり、ハンドルが取られたり、ブレーキの効きが悪くなります。重大な事故を引き起こす危険性があるので、定期的な調整は必要です。ホイールアライメントは、トー、キャンバー、キャスター等の角度を適切に調整することにより直進性や旋回性能を向上させ、クルマ本来の性能を引き出します。
調整するポイントとしてトー、キャンバー、キャスターの3つがあると説明しましたが、順番に説明していきます。
まずはトー(Toe)について。これは調整をするときにタイヤの先がどこに向いているかを見ることです。内股のようにタイヤの先が内側に向いていることをトーイン、左右並行なことをトーゼロ、外側に向いていることをトーアウトと言います。前輪はトーインかトーゼロのことが多く、トーが狂っていると言われる状態は左右のタイヤが同じ角度で曲がっていないことを指します。
次にキャンバー(Camber)についてです。タイヤは前から見ると反った状態で装着されています。上部が開いているのを”ポジティブキャンバー”、下部が開いているのを”ネガティブキャンバー”と呼びます。車の種類によってどちらのスタイルが合っているのかは変わってきます。トーの話と同じで、左右同じ反り具合に調整しなければいくらハンドルをまっすぐにしていても車は真っ直ぐには進みません。
最後にキャスター(Caster)についてですが、これが直進安定性のカギを握っています。車を横から見たときに方向を決める軸となるキングピン(タイヤと車体をつなぐもの)は後ろに傾けて取り付けられているのですが、その傾きの角度のことです。この傾きの角度が正しくないと車はまっすぐ進みません。
2. 4輪アライメントを調整するタイミング
足まわり変更時
車高を変えたり、タイヤやホイールのサイズを変えたら、トー、キャンバー、キャスターの角度が全く変わります。これにより正しくタイヤが地面に接することができなくなるので、4輪アライメント調整が必要になってくるのです。足まわりを触った時は、併せて4輪アライメント調整もお願いしましょう。その分お金はかかってしまいますが、4輪アライメントが正しくないまま乗っているとタイヤの消耗が大きいので、長い目で見たら調整費を払ったほうが安くつくことがほとんどです。
事故修理後
修理をするときに4輪アライメントまで注意を払ってくれる工場もありますが、中にはそこまで配慮せずに修理をする工場もあります。見た目では綺麗になったようでも4輪アライメントがズレていることもあり、乗ったときに違和感を感じることがあるかもしれません。場合によっては同じ修理工場で安く、または追加費なしで対応してくれることもあるので、違和感を感じたらすぐに持っていきましょう。
車をぶつけたとき
4輪アライメントは車をぶつけたときでも簡単にズレてしまうことがあります。特に縁石にぶつけたときはタイヤ周りにダメージがいくことが多いので要注意です。
3. 4輪アライメントの調整が必要なとき
4輪アライメントの調整が必要なときは車から様々なサインが出ます。以下のようなサインが出てきた場合はすぐに修理工場に持って行きましょう。
- タイヤの片方だけがすり減っている
- 車はまっすぐに進んでいるのにハンドルが斜めになっている
- ハンドルが言うことを聞かない
4. 4輪アライメントの費用例
4輪アライメントはそれほど高い費用を取られません。相場としては1万5千〜2万5千円程度。車から何らかのサインが出ている場合、早めの調整が必要です。まだ先で大丈夫、と言っていたらタイヤへの負担はどんどん大きくなっていきます。調整費を払ったほうが得なのか、タイヤを交換した方が得なのか、長い目で見ると答えは明らかでしょう。
5. まとめ
長年乗っているとどうしても多少の4輪アライメントのズレは生じてきます。株式会社アルスオートボディは自動車のキズの修理、板金塗装を専門に行っている修理工場です。4輪アライメントのサービスも行っているので、車の調整をしようと考えている方はぜひ一度お問い合わせください。
